購買指数 説明資料
1.「SRI一橋大学消費者購買指数」の特徴
※2021年8月30日週公開データより利用データを「SRI」から「SRI+」に変更しております。
主な変更点は「利用データ「SRI」から「SRI+」への主な変更点 (PDF)」を参照ください。
特徴1:様々な業態の全国約4,000店舗のPOSデータから算出
- 「スーパーマーケット」、「コンビニエンスストア」、「ドラッグストア」など様々な業態の店舗を全国約4,000店舗における日々の数百万種類の商品の取引データ(POSデータ)から指数を算出しています。
- 約750社、約4,000の店舗を、全国を10ブロックに分けた業態別店舗数の母集団に概ね合うように抽出しているので、地域代表制を確保しています。
特徴2:POSデータを用いることで「支出」だけでなく「価格」「数量」の分析が可能
- 取引データ(POSデータ)を利用するので「支出」とともに「価格」、「数量」の変動を把握・分析できます。
特徴3:新商品・新規取扱商品、取扱中止商品など「商品入替」の効果分析が可能
- POSデータの商品コード(JANコード)を用いることで、新発売や新規取扱の商品、あるいは販売中止、取扱停止の商品の影響・効果という視点での分析も可能です。
特徴4:「週単位」の指数値を公表
- 日々のPOSデータを用いて指数を算出することから、「SRI一橋消費者購買指数」は「週単位」で指数値を算出します。消費者の購買行動の変化の動向を、より詳細に把握・分析することが可能です。
特徴5:指数値は2週間の算出期間で、毎週最新値を公表
- 指数値は、1週間のPOSデータを蓄積後、1週間でデータの精査・集計を行い算出し公表されます。2週間前の最新の消費者購買動向を把握することが可能です。指数値は毎週更新され、公表されます。
特徴6:「支出指数」、「価格指数」、「数量指数」、「商品入替効果指数」の4種類の指数を公表
- 「SRI一橋大学消費者購買指数」では、「消費者購買支出指数(POS-CEI)」、「消費者購買価格指数(POS-CPI)」、「消費者購買数量指数(POS-CQI)」、「消費者購買商品入替効果指数(POS-CTI)」の4種類の指数値を算出し、公表します。
- 消費者の購買行動の全体としての「支出」を把握するだけでなく、「購買価格」や「購買数量」の変動、新旧商品の入れ替えの効果・影響などを分析することが可能です。
特徴7:「業態別」の指数も公表
- 「SRI一橋大学消費者購買指数」は、POSデータを収集している多様な業態のうち、主要な「GMS」、「スーパーマーケット」、「コンビニエンスストア」、「ドラッグストア」の4業態について、それぞれの4種類の指数値も算出し、公表します。
特徴8:支出の変動要因を「商品」の影響と「価格」や「数量」の変動の影響から分析可能
- 指数値の変動に対する要因を分析するために、商品別の寄与度を算出し、指数の増減に寄与する上位・下位5品目の商品カテゴリーを公表します。
- 「支出指数」の変動要因については、上記の商品別の寄与度のほか、「購買価格」、「購買数量」、「商品入替効果」のどの変動が影響しているかを把握するための寄与度も算出し、公表します。
詳しくは「(3)「SRI一橋大学消費者購買指数」の見方及び利用の留意点」をご覧ください。
特徴9:「価格」は特売も含む実売価格による算出であり、実感に近い変動を示す
- POSデータを用いて指数を算出することから、「価格」で取り扱うデータは特売も含む実売価格データとなります。このため、消費者の実感に近い価格変動を把握することができるといえます。
2.「SRI一橋大学消費者購買指数」の種類
消費者購買支出指数 |
支出(消費者購買支出)の変化を示しており、既存商品の購買価格や数量の変動や、新規取扱商品や取扱中止商品に対する支出の変動を反映しています。 |
---|---|
消費者購買価格指数 |
既存商品(今年も昨年同週も販売されていた商品)の販売価格(消費者購買価格)の変化を示します。 |
消費者購買数量指数 |
既存商品(今年も昨年同週も販売されていた商品)の販売数量(消費者購買数量)の変化を示します。 |
消費者購買商品入替効果指数 |
昨年同週には販売していなかった新規取扱商品(新発売商品、新規導入商品)の支出、昨年同週には販売していたが今年同週には販売が無くなった取扱中止商品の支出の影響を示します。 |
消費者購買支出指数(POS-CEI)
支出(消費者購買支出)の変化を示しており、既存商品の購買価格や数量の変動や、新規取扱商品や取扱中止商品に対する支出の変動を反映しています。
【指数の考え方・算出方法】
日本全国の店舗ごとの売上の前年同週からの変化率を集計しています。業態別に推計した指数を、株式会社インテージ社の月商母集団推計の売上ウェイトで加重平均し算出しています。
この指数では支出指数の変動要因を、「購入価格」、「購入数量」、「商品入替効果」の視点からの3つの寄与度に分解して算出しています。

- 「価格変化寄与」と「消費者購買価格指数」、「数量変化寄与」と「消費者購買数量指数」、「商品入替効果寄与」と「消費者購買商品入替効果指数」、それぞれの数値は異なるものです。
消費者購買支出指数(POS-CEI)の推移(2014/8/25時点)

消費者購買価格指数(POS-CPI)
既存商品(今年も昨年同週も販売されていた商品)の販売価格(消費者購買価格)の変化を示します。
【指数の考え方・算出方法】
日本全国の同一店舗、同一商品(商品コード)別に、販売価格の前年同週からの変化率を集計しています。業態別に推計した指数を、株式会社インテージ社の月商母集団推計の売上ウェイトで加重平均し算出しています。

- 「消費者購買支出指数(POS-CEI)」の「価格変化寄与」は、「消費者購買価格指数(POS-CPI)」に一定のウェイトを乗じて算出しています。
消費者購買価格指数(POS-CPI)の推移(2014/8/25時点)

消費者購買数量指数(POS-CQI)
既存商品(今年も昨年同週も販売されていた商品)の販売数量(消費者購買数量)の変化を示します。
【指数の考え方・算出方法】
日本全国の同一店舗、同一商品(商品コード)別に、販売数量の前年同週からの変化率を集計しています。業態別に推計した指数を、株式会社インテージ社の月商母集団推計の売上ウェイトで加重平均し算出しています。

- 「消費者購買支出指数(POS-CEI)」の「数量変化寄与」は、「消費者購買数量指数(POS-CQI)」に一定のウェイトを乗じて算出しています。
消費者購買数量指数(POS-CQI)の推移(2014/8/25時点)

消費者購買商品入替効果指数(POS-CTI)
昨年同週には販売していなかった新規取扱商品(新発売商品、新規導入商品)の支出、昨年同週には販売していたが今年同週には販売が無くなった取扱中止商品の支出の影響を示します。
【指数の考え方・算出方法】
新規取扱商品の支出と前年同期には販売があった取扱中止商品の支出の比率を集計したものです。業態別に推計した指数を、株式会社インテージ社の月商母集団推計の売上ウェイトで加重平均し算出しています。

消費者購買商品入替効果指数(POS-CTI)の推移(2014/8/25時点)

地域別指数
「SRI一橋消費者購買指数」は、全国の地域代表制を担保した約4,000店舗のPOSデータより算出しています。
「SRI一橋消費者購買指数」の地域別指数で用いる全国10ブロックは、下記の都道府県区分となっています。
「SRI一橋消費者購買指数」 地域別指数の全国10ブロック区分
- 北海道ブロック:北海道
- 東北ブロック:青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島
- 北関東ブロック:茨城、栃木、群馬、山梨
- 南関東ブロック:千葉、埼玉、東京、神奈川
- 北信越ブロック:長野、新潟、富山、石川、福井
- 東海ブロック:静岡、愛知、岐阜、三重
- 近畿ブロック:滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山
- 中国ブロック:岡山、広島、鳥取、島根、山口
- 四国ブロック:愛媛、香川、徳島、高知
- 九州ブロック:福岡、佐賀、長崎、大分、宮崎、熊本、鹿児島、沖縄
業態別指数
「SRI一橋消費者購買指数」は、「GMS」や「スーパーマーケット」など多様な業態の全国約4,000店舗のPOSデータより算出していることから、4種類の指数について業態別指数としても算出し、公表します。
業態別指数を公表するのは「GMS」、「スーパーマーケット」、「コンビニエンスストア」、「ドラッグストア」の4業態です。

3.「SRI一橋大学消費者購買指数」の見方及び利用の留意点
ポイント1 指数の変動要因の考察について
~「(1)商品別寄与度」と「(2)価格変化・数量変化・商品入替効果の寄与度」の2考察が可能~
「SRI一橋大学消費者購買指数」では指数値の増減要因を考察するために「寄与度(寄与率)」を算出します。「(1)商品別寄与度」は、どの商品の支出の変化が指数にプラス/マイナスに影響したかを算出します。寄与度(寄与率)の上位、下位5つの品目及び寄与度(寄与率)を公表します。
「(2)価格変化・数量変化・商品入替効果の寄与度」は、「消費者購買支出指数(POS-CEI)」の指数値の増減に、価格変化、数量変化、商品入替効果のどの変化の影響があるのかを考察するために、「価格変化寄与」、「数量変化寄与」、「商品入替効果寄与」の3つの寄与度(寄与率)を算出し公表します。
- 「消費者購買価格指数(POS-CPI)」と「価格変化寄与」、「消費者購買数量指数(POS-CQI)」と「数量変化寄与」、「消費者購買商品入替効果指数( POS-CTI )」と「商品入替効果寄与」は同じではありません。それぞれの指数に、係数を乗じて寄与度(寄与率)を算出しています。

ポイント2 公表されているグラフを見る際の留意点
「SRI一橋大学消費者購買指数」で公表されるグラフのうち、「消費者購買支出指数(POS-CEI)」については、「価格変化・数量変化・商品入替効果の寄与度」の数値もグラフ化されています。
「価格変化・数量変化・商品入替効果の寄与度」の寄与度(寄与率)は、「消費者購買価格指数( POS-CPI)」、「消費者購買数量指数( POS-CQI )」、「消費者購買商品入替効果指数( POS-CTI )」の指数値は異なります。(寄与度(寄与率)は各指数値に係数を乗じています)。

消費者購買支出指数 |
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---|---|
消費者購買価格指数 |
価格変化寄与:-0.13% |
消費者購買数量指数 |
数量変化寄与:-4.21% |
消費者購買商品入替効果指数 |
商品入替効果寄与:+2.81% |
4.「SRI一橋大学消費者購買指数」の算出の基本的考え方
(1)基本的な考え方
「消費者物価指数」と同じ前年比で指数を算出します。ただし、「SRI一橋大学消費者購買指数」は週単位の指数ですので、前年同週比の指数を算出しています。
(2)利用データ
株式会社インテージの「SRI(全国小売店パネル調査)」のデータを利用しています。「SRI」は全国約4,000店の小売店の販売データを収集している、日本最大のPOSデータベースです。
※2021年8月30日週データより利用データを「SRI+(全国小売店パネル調査)」に変更しております。
主な変更点は「利用データ「SRI」から「SRI+」への主な変更点 (PDF)」を参照ください。
(3)対象とする商品する商品
約300カテゴリーで約100万点です。JAN、EAN、UPC等のソースマーキングされた商品が対象です。
指数の元となるデータの品目(カテゴリー)は食品、飲料、アルコール、日用雑貨、医薬品、化粧品など多岐にわたります。食品スーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアなどで販売されている商品の多くをカバーしています。
(除外される商品)
収集対象業態で取扱いのある商品のうち、JANコードのない商品(生鮮品、惣菜、お弁当など日配品、コンビニなど店頭で提供されるコーヒーなど)、家電、衣料、荒物、金物、新聞・雑誌、宅配等の各種サービスは現時点では対象外商品となっております。
なお、生鮮品、惣菜に関しては対応準備を進めております。
5.「SRI一橋大学消費者購買指数」の公表方法
- 一橋大のホームページで、原則毎週月曜日の13時に公表します。
- 指数値のグラフ、ローデータ(CSVファイル)を提供しています。